2012年3月12日月曜日

君が代斉唱不起立:大阪府教委、17人を戒告 条例施行後初の処分(毎日新聞2012.03.10 朝刊14版)

大阪府教委は9日、府立学校の卒業式で、君が代斉唱の際、起立しなかった教職員は同日現在29人に上ると発表した。このうち先月に卒業式があり職務命令に反して起立斉唱しなかったとして教員17人を9日付で懲戒処分(戒告)とした。昨年6月の起立斉唱を義務づける府条例施行後、初めての処分。府立学校の卒業式は今月16日まで続くが、過去、君が代を巡って懲戒処分を受けたのは全6人だけで、前例がない大量処分となる見通し。  府教委によると、処分を受けたのは先月24~29日に卒業式があった14校の49~62歳の男女。同様の理由で懲戒処分を受けたことはなく「思想・信条を理由に起立しなかった」などと話しているという。  府教委は起立斉唱しない教職員に対して09年度から懲戒処分を開始。懲戒処分は09年度の卒業式で4人、今年度の入学式で2人だけだった(いずれも戒告)。今月の式で起立しなかった教職員の処分は、月末までに行う方針。  ◇処分の教諭「考え強制恐ろしい」  今回、処分された女性教諭は9日、毎日新聞の取材に対し「思想良心の自由を主張したことで処分されるのは納得できない。一つの考えを強制して全員を立たせようとするのは恐ろしい」と憤った。「君が代の歌の意味は国民主権を掲げた憲法にそぐわない」との思いから起立斉唱に反対してきた。  職員基本条例案が制定されれば4月の入学式から「同じ職務命令に3回違反すれば免職の対象」となる。教諭は2回目までは起立しないことを決めているという。【田中博子】 毎日新聞 2012年3月10日 東京夕刊

1 件のコメント:

  1. 京都府立高校で教務をしている時に、君が代斉唱、起立などの教職員数を府教委に特別教育活動の報告の項目で報告したことを知った。基本的人権から考えて、君が代斉唱の際、起立を教職員や保護者生徒に強要する問題について、なぜ障害児者のことも併せて問題にされないのだろうか。車いすや聞こえない保護者が卒業式に来ていた時に、君が代斉唱の際、起立を問題にした時がある。校長はなにも答えられなかった。私は、人権教育とは言わないで、基本的人権ということばを使ったのは、そういう意味も含まれている。

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