2011年11月26日土曜日

管理職選考試験における受験率・合格率低下の原因

かつての小学校長の中には、「指導」という名で瑣末なことまで指図した人物もいた。しかし、最近はM(問題)校長の噂はあまり聞かない。中学校の校長等の資質が問われるケースが増えているように思われる。パワハラ、セクハラ、安全衛生管理者の責任感欠如、学校運営での独走、教職員集団の分断など。

東京都では、昨年度の管理職選考試験の応募者が483人(募集定員450人)いて、合格率は1.1倍であった。9年前は4.2倍あった。4年前は2.0倍を切っていた。そして、管理職選考試験の条件として、主幹や指導教諭の経験者に限ったことも受験率の低下に拍車をかけた。

大阪府でも2005年から4年間で教頭選考試験で2割ぐらい減少している。大阪市でも受験率や合格率の低下がある。

降格者(文科省調べ)は昨年度では全国で93人いた。特に副校長・教頭では前年度と比べて2倍増えている。

なぜ管理職の受験率が低下したのか。魅力がなくなったからだ。職務内容・勤務時間・処遇で魅力がないと管理職アンケートで上位を占める。仕事の範囲の広さと責任の大きさ。セブンイレブン(午前7時から午後11時まで勤務)。職務内容や職責の実態に見合わない給与。

東京都の教頭の労働時間について書こう。中学校ー11時間25分、小学校ー12時間19分。労働条件の抜本的改善を早くしないと教育の崩壊が現実化する。民間人校長を採用する政策を取り入れる自治体があるが、労働条件の改善に着手しないと集まらないであろう。

労働条件の改善はもちろん教諭についても急がれる課題である。

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